自分新聞作り
2019.09.10
5月から6月にかけて、1クラスの学生たちが「自分新聞」作りに取り組みました。
「自分新聞」とは文字通り、自分について、自分で書く新聞のこと。
そのため、新聞の名前も構成も記事の内容もすべて自由、つまり自分次第なのです。
学生たちには第1回目の授業で、この自分新聞作りのねらいを3つ提示しました。
①学生たちが日本語を、意味や目的を伴って運用する機会を作ること
②自分以外の人(クラスメイト、教師、外部の人...)に、自身についての理解を深めてもらうこと
③パソコン操作の技術を高めること(今回ソフトはwordを使用しました)
もちろん3点全てがねらいではあるのですが、個人的には②が特に大事かなと考えました。
クラス、学校、バイト先、地域...とその範囲が変わっても、よりよい関係を築くためにはまず、
お互いを知ることが大切で、そのためにはまず自己開示することが重要ですよね?あれ?違いますか?
ともかく、自分新聞が、良好な関係の構築の手掛かりになるかもしれないと思ったのです。
理屈はこのぐらいにして、以下はどのように進めたかについて記述します。
何をするか、またそのねらいについての説明の後は、例を提示。
検索エンジンで「自分新聞 日本語教育」と検索すると、
青山スクールオブジャパニーズさんのブログにヒットしたので、
そちらに公開されているものを一緒に見て、わかる範囲で(ほとんど推測で)解説を加えました。
さて、その後は早速作成にかかります。
先ほど見た例を参考に、どんな内容を書いたらいいか、小グループ内で話し合いをしてもらいました。
短時間でしたが、学生たちからは、↑の写真のようにたくさんのアイデアが出てきました。
それらを全体で共有し(多少のフィードバックを加え)、最初の授業は終了。
宿題として、これらのアイデアをもとに、自分はどんな記事を書くかを考えてきてもらいました。
2回目以降の授業では、パソコン室での作業が続きました。
使ってもいいし、使わなくてもいいと告げ、新聞のテンプレートも紹介しました。
その後は入力、推敲、添削、また入力、推敲、添削...カチカチカチ、ゴニョゴニョゴニョ、カチカチカチ...。
書いては消し、時々話し、また消しては書き...カチカチカチ、ゴニョゴニョゴニョ、カチカチカチ...。
で(← たった一字で時間も行程もすっ飛ばせる、すごい!)、完成した作品の一部がこちら。
↑インドネシア、イルマさんの「ガルダ日刊新聞」
↑ベトナム、ジュウさんの「グリーンエージ新聞」
↑台湾、楊さんの「暇潰し新聞」
他の学生の新聞は、当校のFacebookページからもご覧いただけます。
いかがですか?学生たちの頑張りもあって、なかなかの仕上がりですよね?
私も正直ここまでのものができるとは思っていませんでした。
学生たちに拍手を送ります。パチパチパチパチ。
ただ、反省点もあります。
①提出できなかった(しなかった)学生が何人かいたこと
②著作権や肖像権などについて学ぶ時間をとれなかったこと
このあたりを改善させ(ゆとりのある時間設定がカギになりそうです)、またやってみようと思います。
大変でしたが、いい活動でした。
(瀬戸)