白とグレー
2020.08.25
タイトルと写真から内容を推測できる方は多くないでしょうから、先にご説明いたします。
「白とグレー」とは、自作スライドや自作動画の「全体的な色味」のことです。
当校ではプロジェクターとスクリーンを教室に完備して以来、多くの授業で両者が使用されています。
調べてはいませんが、今では9割以上の授業で、何らかの形で使われていると言って間違いないでしょう。
理由はもちろん、教育活動において効果的・効率的であるからなのですが、欠点もあります。
その最たるものは「目にやさしくない→目が疲れる→目が悪くなる(かもしれない)」ことです。
これまでは学生の「シバシバ」もこちらの「ショボショボ」も「便利さの代償」と考えてきました。
と言うより、改善するための策をほとんど考えてこなかった、と言ったほうが正確かもしれません。
(そのせいか、私もここ数年で視力が落ちてしましました...)
しかし2020年、コロナ禍によって全世界的にオンラインなどでの遠隔教育が急激に拡大。
教育の世界もアナログからデジタルへと一気に移行し、形が変わりつつあると言えるでしょう。
すでにお伝えした通り、当校でも1か月以上オンラインで学生の学びを支えました。
デジタル教材等についての情報も、これまでの比ではないほど飛び交うようになったと感じます。
そんな中、「スライド教材の目にやさしい色使い」に関する記事を発見!
その方法の1つとして取り上げられていたのが、「彩度・明度を抑える」ことでした。
簡単に申し上げれば、デフォルトの白からやや明るさを抑えた色に変更すると目にやさしい、とのこと。
早速全体をグレーに変更してみると、確かに刺激が少なく長時間画面を見ていても目が疲れにくい。気がする。
複数の授業でしれっと試したのですが、学生はこの全体色の変更に関しては全然気が付かなかったようです。
授業終盤に「実は...」と話し、白版とグレー版を比較させると、グレー版支持の声がどのクラスでも大多数。
ならばと私個人は、1か月ほど前から使用するスライドと動画の色味をグレーに切り替えました。
多少の手間はかかりますが、学生と自分自身、お互いの目のことを考えれば大した苦労ではありません。
他の先生方にもこの情報を共有したところ、嬉しいことにすでにご自身の授業に取り入れてくださった先生も。
頭や心だけでなく、目や体にも配慮した教育が拡がっていけばいいなと思う今日この頃です。
(瀬戸)