多読の時間の工夫と進化
2020.07.21
4月20日から5月29日までの間、当校ではオンライン授業を実施しました。
対面授業再開後は①コロナウィルス対策と②オンライン授業の産物により、各教育活動に変化が見られます。
多読の時間も例外ではなく、今日はその工夫と、工夫から生まれた進化についてお伝えします。
まずはこちら↑をご覧ください。
場所は多読用の図書室、とあるクラスが多読の真っ最中です。
当校の多読は授業時間内に行うため、一クラス分の学生が入ると席はほぼ埋まってしまうのですが...。
学生数が減ったわけでもないのに、空席が目立ち、何だか閑散とした感じ、ですよね?
その理由は次の写真が教えてくれます。
休憩時間の写真、では決してありません(姿勢はよくないですが...)。
こちらは先ほどの図書室の写真の学生たちと、同じクラスの学生たち。
場所は普段授業を行っている教室で、こちらでも皆(本当に真剣に)多読に取り組んでいます。
工夫①は、多読を実施する場所を1か所から2か所に増やしたことです。
こうすることで、密集・密接をある程度避けることができます。
コロナ対策のみならず、場所を選択できるというのは(一部の)学生にとっては嬉しいことのようです。
え?「本を読んでいないじゃないか」ですって?いいえ、そんなことはないんです。
学生の手元をよく見ると(見えない人もいますが)、皆スマホを持っているのがわかりますでしょうか?
ちょっと右奥、黄色いシャツを着た学生にカメラを近づけてみましょう。
ほら、スマホで本(マンガ)を読んでいるんです。
物質としての本は接触感染を生みかねませんし、そもそも冊数に限りがあります。
しかし電子書籍などであれば個人のスマホで、何人でも同時に読むことが可能になります。
工夫②及び進化①は、電子書籍など、紙媒体ではない本をこれまで以上に取り入れたことです。
これを可能にしたのが、全学生と教職員がつながるSlackのワークスペース内に設けた「Slack図書室」です。
NPO多言語多読さんのブログ記事を参考に、無料で様々な本や記事が読めるサイトを一か所にまとめました。
「新聞・ニュース」「本・読み物」「マンガ」の3つのカテゴリーから20以上のサイトにアクセスできます。
今後は他のサイトについても調べ、いいものは付け加えてリストを充実させていく予定です。
またこのような「仮想図書室」は、「リアル図書室」が使えない日や時間帯にも利用することができます。
意欲的な学生にとっては、いつでも、どこででも本が読める環境ができたことになります。
当然、再度オンライン授業を実施することになった場合にも有用です。
工夫③・進化②は「Slack図書室」を作ったこと、でした。
そして最後の変化は上の写真、記録シートを紙からスプレッドシートに置き換えたことです。
従来の紙のシートは事前に配布、事後に回収という手間が付いて回りましたが、今ではそれが皆無。
結果として読む時間が長くなり効率的ですし、接触による感染を予防することにもつながります。
また記入欄を拡大することが可能になったので、感想をしっかり書いてくれる人が増えた印象です。
絵文字や顔文字を双方(学生・支援者=教師)が使えること、リンクを貼れることもすごくいい感じ。
でも個人的には「活字は読みやすい!(=手書きの字は読みにくい)」ということを強調したいです 笑
と、お伝えしてきましたように、当校の多読は日々変化・進化を続けております。
また何か新たな変化がありましたら、こちらのブログでご紹介いたします。
(瀬戸)